治療的自我 ③ (素直さ)

2015年11月07日

治療者(主に医師)に必要な人間性…

「素直さ」

「素直さ」とは何でしょう?
何でも言う事を聞く、上司や親に決して逆らわない、絶対に嘘をつかない・・?
何か的を得ていない気がしますね。

ズバリ、「素直さ」とは

「正しい事を疑いなく正しいと信じる事ができ、同時に実行(努力)できる」

という事です。


医療現場は、常に真剣勝負です。
ごまかしや体裁は通用しません。
繕おうとしても、すぐにバレますし、そんな事をすれば一瞬で信頼を失ってしまいます。
患者さんとの信頼関係を構築するためには、勿論、知識や技術も大切なのですが、それ以前に
「正しい事を正しいと疑いなく信じて実行する」
人間力(素直さ)が必要なのです。

では、「正しい事」とは何でしょうか?
医療現場における「正しい事」とは、

「患者さんの為になる事」

に尽きます。

持っている知識、技術を総動員して患者さんの為になる診断、見立てをし、何の疑い、迷いもなく、患者さんの為になる治療や助言を行う…
これこそが、治療者の使命、いや義務です。
そこには一点の曇りや僻み、ましてや欲などがあってはなりません。
医療現場においては、自分の持てる力の全てを、惜しみなく患者さんの為に捧げなければならないのです。
どんなに疲れていようが、プライベートで悩みを抱えていようが、イライラしていようが、自分の事は徹底的に後回しにしなければならないのです。
医療現場では、何が何でも全てにおいて、「患者さんが最優先!」なのです。

このように書くと、医療現場において、
「正しい事を正しいと疑いなく信じて実行する」
のは、決して簡単ではないという事が、実感としてお分かりいただけるのではないでしょうか?
治療者として、患者さんの前で相対しようと思えば、これだけの覚悟、強い気持ちが求められるのです。
「患者さんの為に尽くす!」という信念、使命感、品格が必要なのです。


まさに、「治療的自我」の第1歩(最低限)として、
 
   「素直さ」

は治療者(主に医師)に、絶対必要不可欠な素養と言えるでしょう。